こんにちは、スタッフの大西です。あわただしい毎日に、自分の感覚がどこか置き去りになっているかのような時間の中で、あらためて、目を閉じて自分の感覚を「感じ直す」ことをしています。

原点を、みつめる。
私は、何が好きなんだろう、どういうモノ・コトに快を感じるんだろう。そうやって自分に潜っていったとき、たどり着いたのは「シンプル」でした。
ミニマルにそぎ落とされた、洗練。潔さがかもす、凛とした佇まい。
そういう気品に、いつも、惹かれてきたのでした。
飾らないシンプルさは、いくつもの表情を映し出してくれる。だからこそ、永く一緒にいられる。本日はそんな、私のスタンダードアイテムをご紹介します。

たくさんの私の表情を、拾い上げるジュエリー

誰に会う約束もない、何でもない日に選ぶピアスは私のための装い。
年齢を重ねるごとに自分には色々な表情があることを知ってきた私が、自分のために心を弾ませてるのはこちらの fail というブランドのピアスです。

朝、まだしんと冷えたお部屋で身支度をして、鏡を見ながらピアスを身に着ける。時間にすればほんのわずかな瞬間ですが、今日一日を清らかに過ごす心構えをくれるような気がします。
fail は「Tシャツ＆ジーンズスタイルからブラックドレスまで」をコンセプトに、様々なシーンに寄り添うアクセサリーを作るジュエリーブランドです。
１点１点丁寧な手仕事で作られた独特の気品が、どんなお洋服にも、そしてどんな気分にも、不思議なほどにしっくりと馴染みます。そしてどこかしゃんと背筋を伸ばす後押しをしてくれる、そんな品を持ったジュエリーです。

fail は、シンプルでありながらそれぞれ個性を引き出すデザインのジュエリーを揃えています。

フープピアスは、サークルのデザインとオーバルのデザイン。素材もシルバーとゴールドがあり、それぞれに違う個性を持ちます。

オーバルのピアスは、小さなものと大きめのものがあり、その大きさの違いがイメージを異なるものにしています。

控えめなファッションの多い方は、たとえば大きな方で存在感をプラスしたり、かろやかなカジュアルには、少しのスパイスを加えたり…。シンプルだからこそ楽しみ方が無限に広がるデザインです。

そして、日常から少しおめかしをするシーンまで、私の毎日に寄り添ってくれているのはこちらのデザイン。
シンプルで繊細なつくりでありながら、凛とした存在感が神秘的なピアス、「Infinity（インフィニティ）」。流れるような曲線が美しいひとしなです。

インフィニティとは、「無限」を意味します。
私にとって、無限は「循環」のイメージです。終わりがあれば、必ずまた、はじまりが来る。夜は、明ける。朝が、来る。昼も夜も、季節も、めぐります。無限に変わる世界と自分と未来の中で、変わらない想いを携えて、やわらかにしなやかに毎日を生きていきたいから。私は、自分自身の在りたい姿を、目に見える美しいシンプルに託しているのかも知れません。

ピアスをはずし、クロスでふいて仕舞う習慣も、このピアスと出会って始めた習慣のひとつです。今まで、シルバーの素材はどこか手入れの手間を感じていたのですが、シンプルな形状の「インフィニティ」はするりと拭けます。そして、自分で選んだ美しい品を手入れして永く使っていこうとすることが、モノそのものや自分の選択を愛することだと感じるようになったのも、シルバーのジュエリーがくれたやさしい感覚でした。ほんのわずかな一手間が、自分へのいたわりもくれた気がしています。洗練をまとうということは、自分自身への願いを込めること。素顔の自分と丁寧に向き合うことでもあると思うのです。

心を解き放つ

もうひとつ、永く、一緒に時間を愉しんでくれるブランドに KAMARO’AN（カマロアン）があります。
以前も幾度か Item でご紹介している、MARでも人気の台湾発ブランド。3人のプロダクトデザイナーたちが、台湾の先住民族の工芸技術にフォーカスを当て、彼らとの協力によって生まれているブランドです。昔から続く工芸技術に現代のエッセンスを取り込んだデザインは、洗練された美しさと穏やかさにうっとりしてしまうものばかりです。
想いを込めてデザインされ、見落としてしまいそうな細部にまで、驚くほど丁寧に仕上げられているカマロアンの品々。使われている素材も経年変化があり、時間の流れをともに.過ごすよろこびのある品です。

永く受け継がれてきた先住民の技術に、現代のエッセンスとを合わせたシンプルさは、洗練と機能美を体現しています。
たとえば、こちらのウォーブントライアングルバッグ。日本の東袋がデザインのベースになっているのだとか。これはかつて、台湾が日本の植民地だった歴史から生み出されています。ベースに歴史があり、それでいて現代的なスタイリッシュさ、余計なものをそぎ落としたシンプルさが美しい品です。
さらに、永く使い続けられるよう、レザーの取っ手を取り外して本体のキャンバス地は、洗うことができます。大切にしたい品を何度も洗って「再生」させられるというのは、大量生産大量消費の時代だからこそ、豊かな時間だと思っています。

キャンバス地とは異なり経年変化や艶を楽しめるのはレザーのバッグ。こちらのウォーブンリッドバッグはイタリアのベジタブルタンニンレザーを使用していて、使い込むほどにシンプルなデザインがどんどん「私のバッグ」の表情を見せてくれるようになるところも魅力です。

そして、同じくイタリアのベジタブルタンニンレザー(ヌメ革)で仕上げられているミラーがあります。

まるで、波に洗われた小石のような優しい形のミラー。レザーはサイドや裏面全面に使われていて、見た目だけでなく手触りまでも滑らかで、触れて撫でたくなる心地です。

毎日私を映してくれる存在だから。
美しいデザイン、優しい手触り、私が暮らす時間に寄り添ってくれる素材。ひとつひとつが洗練された「質の良いもの」を選ぶことで、私が私を、望むように解放していける気がしています。

あらためて、自分の「好き」の原点をみつめる。私は、シンプルな洗練に行き着きました。
みなさまは、いかがでしょうか。

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