
わたしと陶芸
2018.11.11last updated: 2019.11.5
こんにちは。スタッフの新城です。
私はMARに勤めながら、陶芸家としても活動しています。MARの店舗でも作家ものの器を扱っていますが、昔から量産品にはない味わいに惹かれ、その魅力はどこから来るのか探しているうちに、いつしか自分でも作るように。
今では、こんな形の器が欲しいなと思えば作れてしまいますが、それでも他の作家さんの器が好きで、ついつい集めてしまいます。
お気に入りは、札幌で作陶されている林さとみさんの粉引の器や、常滑で独立されたばかりの岩崎円さんの器。林さんの器は白化粧(白い土)の中から見える黒い土の表情は、線の模様があることで一層深みが出ています。岩崎さんの器は、愛嬌たっぷりの動物たちが食卓を楽しいものに。また、色彩の豊かさと幾何学模様が特徴の金井ゆみさんの器はまるで絵画のよう。ケーキなどのスイーツを載せると可愛くてたまりません。
手作りの器を求める時は、クラフトイベントや展示会などで、なるべく作ったご本人に会うようにしています。使う時、料理と同じで作った人の顔が浮かぶとより豊かな気持ちになりますよね。今や100円ショップでもデザイン豊かな器が並んでいますが、作家ものの器には、ひとつ、またひとつと、手間隙をかけた時間や、手作りならではの不完全さに愛着が湧きます。同じものが二つとして無いのもかけがえのない存在で魅力的。手作りの器は料理だけでなく、人の心も受け止めてくれます。人間、日々の中で悲しいことや寂しいこともあるけれど、そんな時にいろいろな感情を包んでくれるのは、まるで傍に誰かいてくれているような、手の温もりのある作家さんの器ではないでしょうか。MARにもそんな、あたたかな器がたくさん揃っています。
その中で今回はMARでも人気のある女性作家3名をご紹介します。
中村智子さんの器は磁器の器にありがちな冷たさを感じない、柔らかな質感と色味が魅力。
形はシンプルに、ディテールの良さが引き立っています。甘すぎないデザインは、女性だけでなく男性にも使っていただきたいひとしな。
くまがいのぞみさんの器は、丸碗やグラタン皿など作り手のお料理好きが伝わってくるアイテムばかり。これからの季節、オーブン料理を食卓に並べたり、お鍋の時に使ったら素敵だな…とお料理を盛った姿がいろいろと思い浮かぶ、見ているだけでお腹が空いてきそうな楽しい器たちです。
すっきりとした色味と形が好印象の北井知枝さんの器は、使うほどに貫入と言われる細かなヒビ(表面上のヒビで使用に問題はありません。)に色が入り、使う人によって様々な表情に経年変化していきます。使う人への余白を持った器は、日々の暮らしにすっと馴染み、やさしい時間を届けてくれるでしょう。
どの器もしっかりとした手仕事の良さを感じさせ、簡単なお料理も特別な気持ちにさせてくれるものばかり。素敵な器たちを眺めながら、作り手として私もいつか、誰かの心をほっとできるような優しい器を作りたいなと思う今日この頃です。
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