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確かな技術でつくられたヒノキの鏡餅

確かな技術でつくられたヒノキの鏡餅

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鈴木美央さんは、福井県鯖江市の「鈴木彫刻所」で、家業の寺社仏閣、仏像彫刻、欄間などを手がける木彫刻家。みかんからお餅、三方(木の台)までが一つの木から彫り出されて形作られるクオリティの高い手仕事は、他では出会えない本格的なつくりの作品てす。 技術がなければできない彫り目を活かしたノミ跡は、手間暇がかかり、その温かみのある質感と、愛らしい佇まいに誰もが魅了されます。毎年飾るのが楽しみ!とおっしゃってくださるお客様も多い作品です。

鏡餅たちが私たちの元へ届くのは、寒さがじんわりとやってくる11月頃ですが、実は制作が始められるのは春。手に取る人のことを考えながら、驚くほど多くの時間と様々な工程を経て、心を込めてつくられます。

作品をつくるとき最初に行われるのは「木取り」という作業。クレーンで釣らないと持ち上げられない大ものの制作に使う材料置き場で行われます。ヒノキの鏡餅は、最後の仕上げまでとても大事につくられていますが、彫刻では最初の、材料を選び切り取る「木取り」の工程が最も大切なのだそう。建築と同じで、設計図となる図案ももちろん重要なのですが、材料が悪いものを使うと、それを補うのに余計な手間がかかってしまい、結局やり直すことになり、納期に間に合わない…ということも。そんなリスクを避け、お客様に確実に手に取っていただけるよう、木取りは慎重に、製作全体の約4分の1ほどの時間をかけて取り組まれています。

まず製材所から材料となる木材を仕入れ、2~3年かけて乾燥させ、ねじれたり、割れたりしたものを鉋(かんな)をかけてキレイにし、木を板状や角状にします。そこから作品に使う木を選び、どこを使うかじっくり考えてから図案を写して、ようやく機械をかける作業に入ります。機械は怪我につながることも多く、故障などのハプニングは付きもの。木取りは非常に神経も体力も使う工程ですが、色や固さ、木目のバランスをしっかりと吟味しながら進めます。

じっくり選び抜かれた木材たちは、それぞれの大きさにカットされ、粗彫りが施されます。足を使って木をおさえ、左手に叩きノミ、右手に金槌(かなづち)をもち、全身を使って彫り進めていきます。

最初は角状だった木の中から、少しずつ形が現れ、やわらかく穏やかな木の表情が、より優しくなっていきます。最後は手彫りで、一彫り一彫りほがらかな形に、丁寧に仕上げられます。

形が出来上がった後は、日本画に使われている胡粉を使い、塗って乾かしの作業が繰り返され、合計3度も色が重ねられます。

晴れやかなお正月にぴったりの美しい白いお餅の上に、ほんのりと染まるみかんは慎ましく、どこか背すじの伸びた雰囲気。神聖なお正月の置物としての品格と、思わず微笑んでしまう可愛らしさを併せ持った鏡餅の完成です。

思いを込めながら作られた作品は、命が吹き込まれたかのように、いつも温かく、素直な表情をしているように見えます。

本物の伝統工芸の手法を用い、確かな技術でつくられたヒノキの鏡餅。プロならではの本格的な技を注いだ美しい作品を、ぜひお手に取ってご覧ください。ずっと眺めていたお正月が終わり、しまう段になれば、きっとちょっと寂しい…そんな風に思ってしまうでしょう。

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